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マンガ★ゲットを 御存知でしょうか?

無料の漫画投稿・閲覧サイト 「マンガ★ゲット」。 に、遅れて来たユーザ 蛸。 の、「もしかして、既に? もう、今更…ですか?」 な記事です・・・

『デビルズライン』2巻12話・前半(マンガボックス配信23話)落描感想ノ弐

花田陵氏『デビルズライン』

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ええと、前記事の 「落描&感想 ノ 壱」 より続きます。

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あ、ネタバレではないです。

 

1. 沢崎氏、キメる。 

地味な30男。

フツーのおじさん、という描かれ方をしてます。

目も、下瞼の線があまり描かれてなかったり。 

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が。

 

キメる時にはキメるのでした。 

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2. 背景描込みについて・他の男女漫画例

 

かつて、BS漫画夜話の『攻殻機動隊』・『ナニワ金融道』の回で。

いしかわじゅん氏の曰く、

《漫画で描かれている絵には、一木一草、全てに意味がある。》

映像ってのはカメラで撮れば、背景も何も、そこにあるものが全て映り込むけど、

絵ってのは、一つ一つ手で描かなければ、出現させられない。

  ・・・とかいうような事だった、と。 うろ覚えですが。 

f:id:TACOMIC:20160908104447p:plain そして他の回・他の人の発言とごっちゃになってるかもですが。

 

ところで、

男性漫画(少年誌・青年誌・一般誌作品)と

女性漫画(少女・女性漫画誌作品)では、

背景の描き込み方が、全く異なる傾向にある。 と感じております。

 

(ここでいう「背景」とは、

「人物の背後などに描かれる、実体ある物の描き込み」と「人物ナシ・背景単体」のことです。

実体ないモノ=効果線や、イメージ的な絵・トーンは「バック」と表記します。)

 

 

2-1. 大体、女性漫画の方が、制約がないと思います。

(作家の作風にもよりますが。)

 

「そりゃ昔のとかマイナー作品であって、

今の大手出版社の雑誌に載ってる作品ならそんなコトない」

 

…というコトになってるかもしれん、と思ったので、一応チェック。

 

今年=2016年発売の少女漫画誌(S学館、K談社)ので、

「背景を描かない傾向にある」作品のを、ざっと略図にしてみました。

 

ネットで雑誌を試し読みできる。いい時代になったものです。 

f:id:TACOMIC:20160908104616j:plain (ここ数年、リアルタアイムで漫画を読まなくなってしまったので確認した蛸。今回の記事では、こーゆー作業に時間を食われました。)

 

B誌・M誌・A誌の3作品より 。(冒頭の数ページです)

◆自宅が舞台の某作品

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◆スタジオが舞台の某作品

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◆時代ものの某作品

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灰色の線は、人物・セリフのフキダシ。

青は効果線など。

緑はトーン。(雰囲気・効果など。又は単に画面に色合いを付けるため?のベタ貼り)。

 で

赤が背景です。

背景があるコマは、見開き2pで1~3コ。又は0コですね。

 

某作品の、とある場面転換したコマでは、

背景は空(青空に雲)。で、ネーム(ナレーション)で場所(由緒ある大きな建築物名)を述べている。

例えば「xx屋敷」「xx社ビル」とかナレーションがあるコマの絵が、青空だけ、という状態。 

f:id:TACOMIC:20160908105000p:plainコレは。 大手の男性漫画誌だったら、まず見られないのでは?と思うのですが。

 

「どこにいるか」「どういう場所か」を示すコマをひとつ描いたら、あとは省略しがちになってます。

空白を埋めるのに、背景をあまり(又は極力)、描かない。

代わりに、イメージ的なトーンを貼ったりして、心理・雰囲気を表現してます。

(又は、とにかく「華やか」「楽しい」画面にしたがってるような)

 

 

2-2. 一方、男性漫画では。

人物以外の空白を埋めるのに、現実的な背景の描き込みが多くなされます。

作品によっては、殆ど全コマの人物の背後に、背景があったりします。まるでカメラで撮った映像作品のように。

◆遠藤浩輝氏『EDEN』より

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「背景がある」方が普通=デフォルト、となると。

「背景がない」というコマの方が、却って「何かの意味・意図がある」のでは。

例えばドラマとか、カメラで撮った作品なら。背景がなく真っ白だったなら、それは非日常。

「異空間」とか「キャラ内面」とかを示すための演出になるように。

 

「心理表現」や、「ワンテンポおく」(視線が流れるのを留め、読者に何かを思わせる)・・・とか。

 

 

3. 『デビルズライン』での背景・バック処理。

青年誌に描かれながら、下手な女性漫画よりも胸きゅんきゅん♡なこの作品。

しかし、「トーン貼ってムードを出す・心理を示す」という手法は採っていない。

文法としては、あくまで「男性漫画っぽい」傾向に見えます

 

この見開きでは、全11コマありますが。

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背景が描かれてるのが6コマ。 半数以上です。

描かれてないのは5コマ。そのうち、基本的なトーンが2コマ。効果線が1コマ。 

 

バックが白いのは2コマ。

そう大きくないコマでページの中ほどなので、さらっと読んでしまいますが。

余計な絵がない。人物しかない。

キャラとセリフに、目がいく。

 

 

この。今回一番のキメのシーンでも、バックが白。

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この、【安つか】の印象的シーンもバックが白。

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ええと。余談ですが・・・このコマ。

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キャラと背景の間に空間がないので。

シャンデリアが、まるで角のように見えるなぁと。

(これは、模写して初めて、そう感じたのでして。世の善良なる読者諸氏は、こんな風には見ないことでしょう。当然ながら。)

 

そう見えないようにする手としては、位置をずらすとか。キャラとの間にぼかしを入れるとか。 

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(「角が生えるほどに怒ってる沢崎氏を髣髴させる」というギャグ

…でもなかろう)

f:id:TACOMIC:20160908105202p:plain 失礼しました~~

 

 

 

ああ~ とりとめもなく書いてしまいました。

元は、「沢崎氏がキメた!のコマ。バックは白い」という事から

「白いことに意味ある」「その為には背景があるのがデフォルト」云々…で、こうなったのですが。

 

(あと、他にもネタがあったのですが。「ジル氏の鼻を抓んだ」のに関し、「女性の顔や頭に、男性が触れる描写について」とか。

それらは別の記事に回して書くべく今回は見送りました。それでも、過剰になってしまいました)

 

しかし。

暴走ついでに。

 

ええと~ 「鬼」というとですね。

一般的に日本人は、「怒って角が生える」コトとか、連想すると思うのですが。

(他の「鬼モノ」作品でも、鬼に変異したキャラは角が生えるのが、まずデフォルトでしょう)

が。

『デビルズライン』では、「鬼」とは「吸血鬼=紅目人種」のこと。 角は生えない。

かねてから、そこが面白いと思っておりました。

 

で。

戯れに、お二人に角を生やしてみました。f:id:TACOMIC:20160908104212p:plain

 f:id:TACOMIC:20160908105446p:plain

 

 

さて。

思いつくまま描く、というこの落描き体制。

来週も出来るでしょうかね。

いつまでできるか?

 

では。

f:id:TACOMIC:20160908105236p:plain礼。